コラム

公開日 2025.12.25 更新日 2026.01.23

歯の詰め物が取れたらどうする?原因・対処法・歯医者で行う治療内容を解説

本記事では、歯の詰め物が外れたときの対処法、やってはいけない行動などを解説します。
落ち着いて状況を把握し、適切な対応を取りましょう。

歯の詰め物が取れたときの対処法

詰め物が外れると焦りがちですが、適切な手順を踏めば状態悪化を防げます。
具体的な対処法は、下記のとおりです。

  • 取れた詰め物を保管する
  • 外れた部分を清潔に保つ
  • 痛み・腫れの有無を確認する
  • なるべく早く歯医者へ連絡する

詳しく解説します。

取れた詰め物を保管する

外れた詰め物は必ず保管し、受診時に持参しましょう。
破損がなければ、そのまま再接着できる場合があります。

ティッシュに包むと誤って捨てたり、乾燥で変形したりする可能性も。
清潔な小袋や小さな容器に入れて保管するのがおすすめです。
詰め物は軽く水で洗う程度で十分で、ゴシゴシこする必要はありません。

再利用が可能であれば治療が最小限で済み、費用や時間の負担も抑えられます。
取れた詰め物が小さくても、捨てずに持っていくようにしましょう。

外れた部分を清潔に保つ

詰め物が取れた歯は、内部が露出して汚れが溜まりやすい状態です。
食べかすが入り込むとむし歯や炎症の原因になるため、口の中を清潔に保つことがポイントです。
歯磨きは力を入れず、周囲をやさしく磨く程度に留めましょう。

なお、強くうがいをする必要はなく、水やぬるま湯で軽くゆすぐだけで十分です。
歯質がむき出しになっている部分はデリケートなので、舌や指で触ったり、歯間ブラシを無理に入れたりするのは避けましょう。

痛み・腫れの有無を確認する

詰め物が取れた際は、まず痛みや腫れがあるかどうかを確認しましょう。
しみる・噛むと痛いなどの症状がある場合は、歯の神経に近い部分が露出していたり、むし歯が進行していたりする可能性があります。

ただし、痛みがなくても安心はできません。
歯の内部で静かに悪化しているケースもあります。

受診までの間は、刺激になる冷たい飲み物や熱い食べ物、甘いものなどは控えると症状が落ち着きやすくなります。
症状의有無を把握しておけば、歯医者での診断と治療方針もスムーズに決まるでしょう。

なるべく早く歯医者へ連絡する

詰め物が外れたら、痛みの有無に関わらず早めに歯医者へ連絡しましょう。
予約が混み合っていても、事情を伝えると応急処置のみ早めに案内してもらえることが多くあります。

外れた詰め物を放置すると、むし歯の進行や歯の破折につながり、治療の難易度も費用も高くなります。
電話時に現状を説明しておくことで、適切な対処方法をアドバイスしてもらえる点も歯医者に連絡するメリットです。

痛みがある場合は緊急性が高いため、可能な限りその日のうちに受診できるよう手配しましょう。

歯の詰め物が取れたときのNG行動

詰め物が外れて、自分でなんとかしようとしてしまう方は少なくありません。
しかし、誤った対処は症状を悪化させ、治療が複雑になってしまう原因になります。

ここでは、歯の詰め物が取れたときのNG行動を解説します。

  • 家庭用接着剤でつけ直す
  • 無理に押し込んで戻す
  • そのまま放置する

詳しく見ていきましょう。

家庭用接着剤でつけ直す

外れた詰め物を市販の接着剤で戻そうとするのは、もっとも危険な行為です。
家庭用の瞬間接着剤などには、歯や歯ぐきに刺激を与える成分が含まれています。
そのため、炎症や化学的な損傷を引き起こすおそれがあります。

正しい位置に固定できないまま無理に装着すると、噛み合わせのズレや詰め物の変形を招き、歯医者での再治療が難しくなることも。
さらに、接着剤が歯の細かい溝に入り込むと完全に除去するのが難しく、むし歯の原因になりかねません。

見た目が元に戻っても内部では悪化している可能性があります。
必ず歯科医院で専門的な処置を受けましょう。

無理に押し込んで戻す

外れた詰め物が手元にあっても、自分の判断で歯に押し込んで戻すのは避けるべきです。
元の形に見えても、歯の状態が変わっていたり、わずかに変形していたりすることもあります。
無理に押し込むと歯の表面を傷つけたり、詰め物自体が割れてしまったりする危険も。

誤って喉に落としてしまうリスクもあり、大きな事故につながりかねません。
正しい位置に戻せなかった場合は、かえって隙間から細菌が侵入し、むし歯が急速に広がることも考えられます。

取れた詰め物はそのまま保管し、適合するかどうかは専門家に判断を任せるのが安全です。

そのまま放置する

痛みがなければ問題ないと考えて、詰め物が外れた状態を放置してしまう方は少なくありません。
しかし、詰め物が取れた歯は内部が無防備な状態で、食べかすや細菌が入り込みやすくなっています。

わずかな期間でもむし歯が進行して歯の形が変わってしまうと、再装着できなくなったり、作り直しが必要になったりすることも。
露出した歯質が脆くなれば、咀嚼で欠けたり割れたりするリスクも高まります。

最悪の場合、神経を取る治療や抜歯が避けられないこともあるため、注意が必要です。
痛みがなくても油断せず、早めに歯科医院を受診しましょう。

関連記事:歯科の定期検診は意味ない?必要性やメリットを解説

詰め物・被せ物が取れるおもな原因

詰め物が外れるおもな要因は、次のとおりです。

  • 接着材の劣化:時間が経つと接着力が弱まり、固定が不安定になる
  • 詰め物の隙間から細菌が侵入:むし歯が再発し、歯の土台が脆くなる
  • 歯ぎしり・食いしばり:強い力が繰り返しかかり、外れやすくなる
  • 硬い・粘着性のある食べ物:噛んだ際の負荷で外れることがある
  • 歯の微細なひび割れ:小さな亀裂でも詰め物の保持力が低下する

これらの要因は複合的に起こることもあるため、早めのチェックとメンテナンスを欠かさずに行いましょう。

歯医者で行う治療内容

歯科医院では、まず詰め物が取れた原因を丁寧に確認し、歯の状態に合わせて適切な治療を行うのが基本です。
詰め物が破損しておらず、歯にむし歯がなければ、そのまま洗浄・調整して再装着できる可能性もあります。

一方、詰め物の内部でむし歯が進んでいる場合は悪い部分を取り除き、新しい詰め物を作り直す必要があります。
歯にひびが入っていたり、欠けが大きかったりする場合は、詰め物では対応できず被せ物(クラウン)で補うことも。

状態によっては、根管治療が必要になることもあります。
早期受診が、治療の負担を軽くするポイントです。

関連記事:歯医者の検診はいくら?保険・自費の場合の相場を解説

詰め物は再利用できる?

外れた詰め物は、状態がよければ再び装着できる可能性があります。
破損や変形がなく、歯の土台にも大きなトラブルがなければ、洗浄・調整をしたうえで再利用が可能です。

再利用できれば、治療時間や費用の負担を抑えられるでしょう。
詰め物は衝撃や乾燥に弱いため、ティッシュに包むのではなく、小さな容器や密閉袋で保管しましょう。

歯の詰め物が取れたまま放置するリスク

歯の詰め物が取れたまま放置した場合、下記のリスクがあります。

  • むし歯が進行する
  • 歯が脆くなり割れやすくなる
  • かみ合わせが崩れる

詳しく見ていきましょう。

むし歯が進行する

詰め物が外れると、これまで覆われていた歯の内側がむき出しになります。
この部分は細菌に弱く、わずかな期間でも食べかすやプラークが溜まりやすいため、むし歯が急速に進むことがあります。

とくに詰め物の周辺から広がる「二次むし歯」は痛みが出にくく、自覚がないまま進行してしまうのが特徴です。

むし歯が広がると、詰め物を再装着できなくなるだけでなく、削る量が増えたり, 歯の神経をとったりする治療が必要になることも。
初期段階なら簡単に治療できるため、放置せず早めに専門家へ相談しましょう。

歯が脆くなり割れやすくなる

詰め物が取れた歯は、内部を守る構造が失われている状態です。
通常よりも力に弱く、噛む衝撃や食いしばりの力で歯が欠けたり割れたりしやすくなります。

詰め物の下にむし歯があった場合は、歯質が薄くなっているため、軽い刺激でも破折につながることがあります。

一度歯が割れてしまうと詰め物で対応できず、被せ物が必要になることも。
亀裂が深いと、抜歯せざるを得ないケースもあります。
詰め物が外れた状態は見た目以上に危険性が高いため、少しの違和感でも放置しないようにしてください。

かみ合わせが崩れる

詰め物が取れた歯をそのままにしておくのは危険です。
空いたスペースに隣の歯が倒れ込んだり、伸びてきた歯によってかみ合わせが乱れやすくなったりします。

かみ合わせがズレると食事がしづらいだけでなく、詰め物を再装着しにくくなり、治療の難易度が上がることも。
顎関節に負担がかかり、頭痛や肩こり、顎の痛みを引き起こす場合もあります。

歯の位置は思っている以上に繊細で、一度崩れると元に戻すのが困難です。
早期に対処することで、かみ合わせの乱れを防ぎやすくなります。

まとめ:詰め物が取れたら早めに受診しよう

詰め物が外れた歯は、内部がむき出しになり細菌が入り込みやすい状態です。
痛みがなくてもむし歯の進行や歯の破折、かみ合わせの乱れなど、放置するほどトラブルが大きくなる可能性があります。
外れた詰め物は保管し、応急的に清潔を保ちながら、できるだけ早く歯科医院で診察を受けましょう。

墨田区の「重井歯科医院」では、取れた詰め物の再装着から、むし歯治療・被せ物の作製まで、お口の状態に合わせた丁寧な治療を行っています。
保険診療を中心に、地域の方が通いやすい体制を整えているため、「まず相談したい」という方も安心してご来院いただけます。
詰め物が外れた際は、ぜひ早めにご相談ください。

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この記事の監修者

山中邦成院長の写真

山中 邦成

重井歯科医院 院長

《略歴》

2009年3月 明海大学歯学部卒業
2011年4月~2012年3月 明海大学病院勤務
2012年4月~2024年4月 都内歯科医院勤務
2024年5月~ 重井歯科医院開院