コラム

公開日 2025.12.25 更新日 2026.01.23

歯科検診の記号の意味は?結果の見方・受診の目安を解説

歯科検診の結果票には、むし歯や歯周病の状態を示すさまざまな記号が並んでいます。
これらの記号には、口の健康状態や治療歴などの重要な情報が整理されています。
意味を正しく理解することで、現在のリスクや必要なケアが把握しやすくなるでしょう。

本記事では、歯科検診で用いられる代表的な記号の意味や受診の優先度を判断するポイントを解説します。
検診結果の見方を知って、賢く健康管理に役立てましょう。

歯科検診とは

歯科検診は、むし歯や歯周病などの口腔トラブルを早期に見つけ、健康な状態を保つために行われる検診です。
学校で実施される検診は、子どもの健康状態を把握し、必要に応じて専門医の受診につなげる「スクリーニング」の役割が中心です。

一方、歯科医院での検診では、下記について詳しく確認し、必要に応じてクリーニングや生活習慣のアドバイスも行われます。

  • 歯・歯ぐき
  • かみ合わせ
  • 清掃状態

口の異変は自覚しにくく、症状が出てからでは治療が大がかりになる場合も少なくありません。
定期的に検診を受けることで、小さな異常を早い段階で見つけ、負担の少ない治療や予防につなげられます。

関連記事:歯周病の初期症状とは?見逃しやすいサインと早めの対処法を解説

検診票に記載される記号の意味

ここでは、検診票でよく使われる記号が何を示しているのかを項目ごとに解説します。

  • 歯の位置を表す記号
  • むし歯に関する記号
  • 歯周病に関する記号
  • 治療状況を表す記号
  • その他の記号

詳しく見ていきましょう。

歯の位置を表す記号

検診票では、歯の位置を示すために乳歯と永久歯で異なる記号が使われます。
乳歯はA〜Eのアルファベット、永久歯は1〜8の数字で表記され、前から何番目の歯かを確認可能です。

たとえば「右上1番」は右上の中央の前歯、「左下6番」は奥に位置する大臼歯を指します。
番号が理解できると、どの歯に異常があるのか、自分の磨き残しのクセがどこに出やすいのかも把握しやすくなります。

医院で説明を受ける際にも役立つため、基本の読み方を覚えておくと安心です。

むし歯に関する記号

むし歯の状態は「C」という記号で表され、数字がつくことで進行度を示します。

C0は初期の変化で穴はなく、適切なケアで改善できる段階です。
C1では歯の表層に小さなむし歯ができ、C2まで進むと象牙質に達してしみやすくなります。
さらに深くなると神経に近づき、激しい痛みが出る C3、歯質が大きく失われるC4へと進行します。

COは「要観察歯」にあたります。
治療は不要でも、定期的なチェックが欠かせません。

記号から進行度を把握することで、治療の必要性や緊急度を判断しやすくなります。

歯周病に関する記号

歯周病に関する記録には「G」や「P」などの記号が使われます。
Gは歯ぐきの炎症を示し、赤みや腫れ、出血といった症状が見られる状態です。
GにOがついた「GO」は、軽度で経過観察が必要な段階を意味します。

さらに進行度を示す指標として、下記のように、P1〜P3があります。

  • P1:初期の歯周病
  • P2:中等度の歯周病
  • P3:重度の歯周病

数字が大きくなるほど歯周ポケットが深くなり、歯を支える組織へのダメージも進むのが特徴です。
歯周病は痛みが出にくいため、こうした記号で早期の変化に気づけることは大きなメリットといえます。

治療状況を表す記号

歯科検診では、治療の有無や歯の状態を簡潔に示すためにさまざまな記号が使われます。
まず、「〇」 は治療が完了している歯、つまりむし歯の処置が済んでいる状態を表します。

一方、「/」や「―」 は、これまでむし歯になっていない健康な歯を示す記号です。
歯を失った場合には 「△」 が使われ、抜けた永久歯の位置を記録します。
乳歯の場合は 「×」 が用いられ、生え替わりが近い歯や、自然に抜けず問題が生じている歯を示すことがあります。

このような記号を読むことで、現在の状態だけでなく、過去の治療歴や注意が必要な歯について把握できるでしょう。

その他の記号

むし歯や歯周病以外にも、下記のように、生活習慣や清掃状態を反映した記号が使われることがあります。

  • T:歯石の付着
  • S:ステイン(着色)
  • W:白斑などの歯質の変化

これらの記号は病気そのものではなく、将来的なリスクやケア不足を示唆するサインです。
歯石が多い場合はクリーニングが推奨され、ステインが目立つ場合は磨き方や飲食習慣の見直しが効果的です。

記号が示す小さな変化に気づくことで、むし歯や歯周病予防の観点で歯の状態を理解しやすくなります。

要治療と要観察の違いは?

要治療のケース

「要治療」と判定された場合は、すでにむし歯や歯周病が進行している、もしくは放置すれば悪化が避けられない状態を指します。
たとえばC1以上のむし歯や明らかな歯肉炎、歯石の強い付着、噛み合わせに問題があるケースなどは早期の治療が必要です。

学校の検診では簡易的なチェックが中心のため、大まかな状態しか確認できません。
しかし「要治療」と判断されるのは、見た目でも異常が明確な場合が多いといえます。

放置すると治療が大がかりになる可能性があるため、早めの受診が適切です。

要観察のケース

「要観察」と記載されるのは、むし歯の前段階であるCOや、軽度の歯肉炎などです。
現時点では治療は不要であるものの、状態の変化を見守る必要がある場合に該当します。

学校の検診では精密検査ができないため、ごく初期の違和感や白濁、歯ぐきの軽い腫れなどがこのカテゴリーに入ります。

要観察の歯は専門的なフォローが前提とされており、自宅のケアだけで改善するとは限りません。
家庭でのブラッシング強化や食生活の見直しが重要ですが、状態が進行していないか確認するためにも、歯科医院で一度診察してもらうとよいでしょう。

要観察でも治療が行われるケース

要観察で受診したにもかかわらず、「治療が必要」と判断されることは珍しくありません。
学校の検診ではレントゲン撮影を行わずに、暗い場所や限られた道具で短時間にチェックします。
そのため、どうしても見落としや判定の誤差が生じやすくなります。

歯科医院で詳細に調べてみると、小さな穴が見つかったり、歯間部のむし歯が進行していたりするケースも。
COの段階でも予防的にシーラントを施すなど、初期対応が効果的な場合もあります。

必要な治療かどうかは精密検査を行って判断できるため、要観察と書かれていても早めに受診しましょう。

歯科検診の結果をもらったあとに受診するタイミング

検診票を受け取ったら、記載内容に応じて受診の優先度を判断しましょう。
「要治療」と表示されている場合は、むし歯や歯ぐきの炎症が進行している可能性もあります。
早めに歯科医院へ向かいましょう。

一方、COやGOなどの「要観察」は、治療が必須ではありません。
しかし、専門医による経過の確認は必要です。

学校の検診では精密な検査ができないため、実際に診察すると治療が必要になることも。
異常の程度が分からないまま放置すると、悪化することも考えられるでしょう。

「気になる記号がある」「痛みはないが不安」といったときは、早期に受診することで安心につながります。

関連記事:歯医者の検診はいくら?保険・自費の場合の相場を解説

まとめ:歯科検診の結果を正しく理解して、早めの対策につなげよう

歯科検診の記号は一見分かりにくく感じますが、現在のお口の状態や将来的なリスクを示す大切な情報です。
「要治療」だけでなく「要観察」の記載も、早い段階で異常を知らせてくれるサインと捉え、無理のないタイミングで歯科医院に相談しましょう。

墨田区の「重井歯科医院」では、はじめての方でも相談しやすいよう、保険診療を中心に通いやすさを重視した診療体制を整えています。
小さなお子さま連れのご家族はもちろん、高齢の方やベビーカー・車いすの方も不安なく通えるバリアフリー設計の歯科医院です。
妊産婦健診にも対応しており、年代を問わず予防から治療まで幅広くサポートします。

検診票の読み方や気になる記号があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

山中邦成院長の写真

山中 邦成

重井歯科医院 院長

《略歴》

2009年3月 明海大学歯学部卒業
2011年4月~2012年3月 明海大学病院勤務
2012年4月~2024年4月 都内歯科医院勤務
2024年5月~ 重井歯科医院開院